ハンコの種類を全部集めてみた!ハンコの基礎知識と種類

印鑑1

契約書や婚姻届、銀行の窓口などで何気なく使っているハンコ。自分が使っているハンコは、全部同じ種類だと思っていませんか。印鑑には個人用と会社用で、色々な種類があります。また使われている素材も様々で、素材によって沢山の種類があるのです。

そこでハンコの基礎知識や種類について解説します。貴重なハンコについても一緒に紹介します。

ハンコをできるだけ早いタイミングで納品してもらう方法

ハンコの基礎知識

ハンコとは印鑑のことであり、ハンコを押して印影を作ることで個人の名前や団体名、官職の印を残すことが出来ます。印影はハンコを紙に押したときに残る朱肉の跡のことを指します。ハンコの語源は諸説あり、江戸時代に使われていた版画の板を「版行(はんこ)」と呼び、それが広まって「ハンコ」になった説があります。《参考元|いいはんこやどっとこむ|はんこ

また判を押すことである「判行」が転じて、「ハンコ」となったという説も存在しているのです。

沢山の説がありますが、真相はまだ分かっていません。

個人で使うハンコの種類

個人で使うハンコには、いくつかの種類があります。ハンコの中でも重要な役割を果たすのが、実印です。実印は住んでいる地域の役所などで印鑑登録を行い、受理されているものです。同じハンコでも登録をしていなければ、実印とは呼べません。

公正証書の作成やお金の貸し借り、不動産取引や遺産相続、法人登記など様々な場所で使われます。大切な役割があるはんこなので誰かも共有したり、他の用途のハンコと併用しないようにしましょう。他人が悪用しないためにも、フルネームで作るのもおすすめです。

銀行口座を開設したり、預金の引き出しなどで使うのが銀行印です。定期預金や普通預金、郵便貯金など個人の口座関連で使われることが多いです。銀行印は口座によって使い分けることが大事で、持っている全ての口座の印鑑を同じハンコにしてしまうと紛失したときに困ります。

必要な手続きが出来なくなったり、大金を引き落とすことが出来なかったりすることがあります。混乱を避けるためにも持っている口座の分だけはんこを用意して、きちんと使い分けられるようにしましょう。どうしても印鑑が見つからない、どのハンコなのか忘れてしまったときは銀行側に申し出れば候補を探してくれます。

認印は印鑑登録をしていないハンコのことで、印鑑証明が必要ない書類に使います。印鑑証明は必要ない書類に使われますが、捺印したら同時に責任は生まれます。訂正印は豆印や簿記印とも言われて、一般的な事務で使われる帳簿や伝票の修正に利用します。

修正したい部分に二本線を引いて、訂正印を押すことで間違いを修正出来るものです。細かい部分にも押せる5ミリ程度のハンコが人気です。

オフィスで使われているハンコの種類

オフィスで主に使われているハンコの種類は全部で4種類です。一つ目は会社実印で、代表社印とも呼ばれています。法務局で法人登記をする上で欠かせないアイテムで、会社設立時には用意しておきます。会社を設立してからは大切な取り引きの契約書に押されるケースが多いです。

デザインや形に決まりはありませんが、直径18ミリ程度の丸い形で、会社名を外側に、役職名を円の内側に入れるのが一般的です。会社で銀行口座を開設するときに使われるのが、銀行印になります。お金の出し入れで使う機会が多く、契約で使うような印鑑とは別に作っておく方が安心です。

経理担当者が管理するパターンがほとんどで、経理部の責任者などに預けます。会社実印と区別出来るように小さめの丸印で、会社名を外側に記載します。円の内側には「銀行之印」とデザインしましょう。角印は会社名を記載したもので、請求書や注文書、稟議書など社内の書類に押されます。

角印が押されることで会社側が認めた印になるのです。会社の住所を記したのが、住所印です。会社名や住所、電話番号やFAX番号などを取り入れます。住所などをいちいち手書きする必要がなく、一度に多くの人に手紙を送るときなどに便利です。

貴重なハンコの種類

日本国内で貴重なハンコとして有名なのが、国璽と御璽です。国璽は「こくじ」と読み、国が所有するハンコです。国家の象徴的な印鑑で、「大日本国璽」と彫られています。素材は金で、9センチの角印です。金で出来ているため、重さは約4キロです。

主に受勲者に与えられる証書に押されます。アジア各国でも多く採用されている印鑑で、国の威厳を示す大切なものとなっているのです。アメリカやヨーロッパ諸国では朱肉を使うタイプではなく、ロウを溶かして印を押し付けるタイプを採用しています。

御璽は「ぎょじ」と読み、皇位を継承するときに引き継がれるハンコです。国璽と同じ金製で、「天皇御璽」と刻印されています。とても大きく重いので天皇が押すのではなく、担当者が二人で押すことになっています。天皇の意思表示の公文書や大使の信任状など、重要な書類に使われています。

御璽は飛鳥時代からあるもので、天皇になるときに三種の神器と一緒に継承されます。

素材別ハンコの種類

耐久性や押しやすさに優れているのが、チタンです。湿気に強く、水洗いも可能なので使い勝手が良いのが魅力です。汚れても洗うことが出来るので、常に清潔を保てます。長時間保管していても変色や変形もしにくいので、長く使う印鑑に最適です。

スタイリッシュなデザインにも向いている素材で、チタンを加工した様々な形の印鑑が誕生しています。強い耐久性を持つのがオノオレカンバです。斧が折れるほど強い力を持っていることが名前の由来で、折れにくくなっています。

金のなる木とも呼ばれる素材で、大切な契約やお金が関係する取引の際に使われることが多いです。就職や結婚のお祝いにも使われることがあり、心が折れずに長く社会人生活や結婚生活を続けて欲しいという願いが込められています。

見栄えが良い、立派に見えるのが黒水牛や柘材です。他の素材よりも品があり、見た目も豪華です。耐久性や押しやすさもあり、値段もお手頃となっています。適度な硬さもあるので、力を込めてハンコを押すときにも使いやすいです。

リーズナブルで軽く、持ち運びがしやすいのは樹脂製の印鑑です。可愛らしいデザインのものもあるので、子供の印鑑デビューにも向いています。

色々な種類のハンコを使い分けている

このように日本には沢山の種類のハンコがあり、必要な場面に応じて使い分けています。

ハンコを利用することで証拠を残したり、本人だと言うことを証明したりすることが可能です。またハンコを押せば契約書などの書類の内容を承認した、確認したという意味にもなります。

まずはハンコの種類を覚えて、上手に使えるようにしましょう。